昆虫たちの視界!?
 私たち人間にとって、基本的な色は「R(赤)・G(緑)・B(青)」の3色ですが昆虫類にとっての基本的な色は「B(青)・Y(黄)・UV(紫外)」らしい。昆虫は一般に光に集まる「すう光性」という運動特性を持ち、波長360nmの紫外線領域をピークに、300前後〜500nm前後の光に反応して集まります。夏の夜に昆虫が電灯に飛来して不快感を感じたことはありませんか?昆虫の目には紫外線も色として見えており、ほとんどの昆虫が反応する一つのピークが340〜350nmの近紫外線にあるという特徴があるといいます。
太陽スペクトルをビデオカメラで撮影した映像。
U330フィルターを装着して撮影。何も見えなくなりました。
太陽スペクトルを今回使用したビデオカメラで撮影した映像。紫外域が少し緑色に映っている。
U330フィルターを装着して撮影。紫外域が少し映っている。
 ビデオカメラは種類によって紫外域をまったく写さないものと、今回使ったビデオカメラのように紫外域を映像として捉えることができるものがあります。


紫外域を写さない
カメラ
紫外域を捉えるこ
とができるカメラ
上の画像のコントラストを上げて見ました。
昆虫編(映像)
花編(映像)
昆虫編(映像)
花編(映像)
電子顕微鏡でモンシロチョウの燐粉を観察
電子顕微鏡でモンシロチョウの燐粉を観察
 日焼け対策や、オゾン層の破壊で、UV(UltraViolet)という言葉が身近に使われるようになってきている昨今、学生時代にモンシロチョウの♂♀の紫外線撮影を見たときから一度撮影に挑戦したいと考えていました。

 今回、紫外域を撮影できる普通のビデオカメラ(PanaqsonicDIGICAM)を利用して紫外線透過・可視光吸収フィルターを装着することにより、紫外域も映し出せるように工夫してみました。このフィルターは赤外域も少し透過することから赤色っぽくなったのかな!?と思っています。紫外線透過・可視光吸収フィルターは HOYA 50×50フィルター U-330 を使用しました。