化石発掘探検隊
 第5回化石発掘体験に続き12月26日 12:00に、お子様第6回化石発掘隊が、一志層郡をめざして出発です。
 ハンマー(カナヅチ・トンカチ)・タガネを手に、服装は堆積岩をたたく時に危険の少ない長ソデのシャツと長ズボン。ちなみに私は常にジャージです。 
 また、岩が飛んで目に入るといけないのでサングラス、花粉防止の透明なやつは威力を発揮します。
 近頃は、たたいた瞬間に目を閉じるという高度な技を使っています.......。

 夏に出かけたときは、草刈り用の大きな鎌が必要でした。1時間ほど草刈りでした。今時の季節(冬)は、「ひっつきむし」との戦いです。雑草の種が、ジャージにへばりつき、さあ大変です。しかし、ウインドブレーカーを着ていった隊員はスムーズにとり払うことができました。

 さあ発掘だ!岩石を掘る前に化石の入りかたに注意し、まわりの岩石と一緒に大きく掘ります。普通は固くて掘れないので、崖から落ちた石、河原に転がっている石(転石といいます)を砕いて化石をさがします。いつも私は採掘跡に出会ったときは、丹念にあたりをみまわしてみます。すると雨に洗い流されたのか、素晴らしい化石が表面に転がっていたりします。
  それからもうひとつ、あとから来る人達や地元の人達の迷惑にならないように、あとかたづけをしてきれいにして帰りましょう。

 もち帰った化石はていねいに取り出し整理します。 大きな岩石についている化石は、クリーニングをして小さくします。そして、注意深く掘り出します。※もし壊れた場合は、接着剤(瞬間接着剤)でつけます。 くずれそうな標本は透明マニキュアを塗ってみました。私は基本的に岩石の中に埋もれている絵(構図)が好きなので半分くらいクリーニングしたものが標本となります。周囲についている砂岩も化石になる前の生物が動めいていた時代の砂であることが.....素晴らしい!。

 化石の名前は図鑑等を参考にして調べます。なお、それでもわからない場合は博物館で聞くと教えてくれます。

 今回は、到着早々、隊員の1人がサメの歯の化石を発見するところから、活気ある発掘が始まりました。風のない穏やかな天気でした。ただ敵は、生い茂った雑草の種(隊では、いろんな植物の種をみつけ、総称して「ひっつき虫」と呼んでいた。)、帰るとき服に付いたものをはずすのに30分以上はかかりました。
ただ黙々と、石を割り続ける隊員、3時間があっという間に過ぎてしまいました。帰りの車の中では、毎度、隊員の化石談議で盛り上がります。

  現場にいくと、小高い丘の上に貝殻等が産出することから、「ここ、海やったんや!」など、大地の変動をも実感する感想があちらこちらから聞こえてきます。鳥羽市の青峰山も同様です。鳥羽市の安楽島の海岸に見られる地層でも貝化石は容易に観察できますが、海のすぐそばで現生の貝が見える場所なので、感動は少々うすれてしまうようです。
 化石調査の目的は、自然に触れながら、自然科学的な見方を身につけることです。化石を勉強しながら、自然に対する正しい見方を養い、この地球の成り立ちを探ることも勉強の一つだということがよくわかります。